インドネシアとモナコの国旗は同じ?赤白の旗の違いと歴史
この記事の要点
どちらも上が赤、下が白のインドネシアとモナコ。縦横比の違いを高さをそろえた比較図で確認し、色の意味・歴史・国の場所を親子クイズとともに紹介します。
上が赤で、下が白。こんな国旗を見たとき、どこの国だと思いますか?
実は、インドネシアとモナコの国旗は、どちらもこの並びです。色と順番だけを見ても、答えを一つには決められません。
そこで手がかりになるのが、旗の縦と横の長さの比。似た旗を入り口に、遠く離れた二つの国の場所と歴史を見てみましょう。
まず地図で、二つの国の場所を見てみよう
インドネシアは東南アジアにある、たくさんの島からなる国です。一方、モナコはヨーロッパの地中海沿岸にあり、陸側をフランスに囲まれた小さな国です。
インドネシア(東南アジア)
モナコ(ヨーロッパ)
地図はそれぞれの国に合わせて縮尺を変えています。大きさを比べたいときは、地図の縮尺も見てみましょう。
国・地域の基本データ
| 項目 | インドネシア | モナコ |
|---|---|---|
| 地域・位置づけ | アジア/独立国 | ヨーロッパ/独立国 |
| 首都・政府所在地 | ジャカルタ | モナコ |
| 言語 | インドネシア語 | フランス語 |
| 通貨 | ルピア | ユーロ |
| 人口(2024年) | 283,487,931人 | 38,631人 |
| 名目GDP(総額) | 約1.40兆米ドル(2024年) | 約111.26億米ドル(2024年) |
GDPは、国や地域の中で1年間に新しく生み出された価値の合計です。ここでは名目GDPを米ドルで示しています。人口やGDPは、その国の暮らしのすべてを表す数字ではありません。
人口と2024年のGDPは世界銀行の統計(2026年10月13日確認)。基本情報はインドネシアの公的資料・モナコの公的資料を参照しています。
インドネシアの首都は外務省の2026年7月更新資料に合わせてジャカルタと記載しています。ヌサンタラへの首都移転計画が進められています。
赤と白は同じ。旗の形を比べよう

| 比べるところ | インドネシア | モナコ |
|---|---|---|
| 色の順番 | 上が赤、下が白 | 上が赤、下が白 |
| 帯の向き | 同じ高さの横帯2本 | 同じ高さの横帯2本 |
| 縦:横 | 2:3 | 4:5(比較図で採用した比) |
| 高さをそろえた形 | より横に長い | より正方形に近い |
インドネシアの法律は、旗の縦の長さを横の3分の2と定めています。モナコの4:5は、国際柔道連盟の2026年版国旗資料にも掲載されている縦横比です。
たとえば高さを4センチにそろえると、インドネシアの横幅は6センチ、モナコは5センチになります。定規で二つの長方形を描いてみると、数字の違いを目で確かめられます。
ただし、競技大会の旗や商品画像では、表示の大きさ・形がそろえられることもあります。写真の形や赤の濃さだけで、国名を断定しないことも大切です。国名の表示や周囲の情報も確認しましょう。
インドネシア:昔から親しまれた赤白が、独立の旗へ
インドネシアの旗の名前は「サン・ムラ・プティ」。「ムラ」は赤、「プティ」は白で、旗の色をそのまま表す名前です。赤白が国を代表する旗になるまでには、古くからの色の使い方と、独立を迎えたときの出来事が関わっています。
赤と白は、独立より前の歴史にも登場する
国家官房の資料では、国旗の赤と白は、かつてのマジャパヒト王国の旗の色に着想を得たものと説明されています。
ここでつながっているのは、まず赤と白という色の組み合わせです。昔の王国の旗と、現在の二本帯の国旗は、同じ形というわけではありません。長く使われてきた色と、今の国旗のデザインを分けて考えると、由来がわかりやすくなります。
ファトマワティが縫った旗と、1945年の独立宣言
現在の国旗の歴史で大切なのが、1945年8月17日の独立宣言です。ジャカルタでスカルノとハッタが独立を宣言した後、赤白の旗が掲げられました。
その旗を用意したのは、のちに初代大統領となるスカルノの妻、ファトマワティでした。独立宣言より前の1944年に、赤い布と白い布を縫い合わせています。国旗の歴史には、宣言した人だけでなく、実際に旗をつくった人もいるのですね。
このときの旗は、「ブンデラ・プサカ」と呼ばれる歴史的な旗として大切にされてきました。今、学校や街で使う国旗がすべてその古い布というわけではありません。「赤白の国旗のデザイン」と「独立宣言の日に掲げられた一枚の旗」は、区別して見てみましょう。
色の意味は「勇気」と「清らかさ」
インドネシアの国家官房は、赤を勇気、白を清らかさの象徴として説明しています。これは、色に重ねられた意味です。一方、王国の時代にも赤白が使われていたことや、独立宣言の日に掲げられたことは、旗の歴史の説明にあたります。
「赤白が使われてきた歴史」と「独立の場で掲げられた出来事」、そして「色にこめられた意味」。三つをつなげると、二色のシンプルな旗にも、時間の積み重なりが見えてきます。
モナコ:グリマルディ家の色が、国の旗へ
モナコは、君主である公(プリンス)が国家元首を務める公国です。その公の一家がグリマルディ家。国旗の赤と白は、この家の紋章に使われる色に由来します。
紋章って、どんなもの?
紋章は、家や国などを表す図柄です。グリマルディ家の紋章は、公宮の説明では、銀色の盾に赤いひし形を並べた図柄になっています。日本の家紋を思い浮かべると、「一家を表す目印」という役割を想像しやすいかもしれません。
現在の国旗にひし形が描かれているわけではありませんが、紋章と旗で共通する赤と白に注目すると、公の一家と国の旗とのつながりが見えてきます。
1881年、シャルル3世が赤白の二本帯を定めた
現在の赤白の国旗を定めたのは、当時のモナコ公シャルル3世です。1881年4月4日の条例で、上が赤、下が白の、同じ高さの横帯を国の旗としました。
つまり、1881年に赤白という色を初めて思いついた、ということではありません。以前からグリマルディ家につながる色を使い、国の旗の形を定めた年なのです。色の由来と、現在の形が決まった時期を分けると、歴史の流れをつかみやすくなります。
赤白の国旗と、公の旗は別のデザイン
モナコの憲法第7条では、国の旗と公の旗を区別しています。国の旗は赤白の二本帯。公の旗は、白い背景にグリマルディ家の紋章を置いたものです。
モナコの写真で紋章入りの旗を見つけても、赤白の国旗がなくなったわけではありません。国を表す旗なのか、公を表す旗なのかを確かめると、同じ国にも役割の異なる旗があることがわかります。
インドネシアでは、古くからの赤白と独立宣言の出来事。モナコでは、公の一家の紋章と国旗を定めた条例。見た目は似ていますが、赤白の旗に至る道筋はそれぞれ違うのですね。
もう一つの赤白の旗と比べるなら
ポーランドの国旗も赤と白の横帯ですが、上が白、下が赤です。インドネシアやモナコとは上下が逆になります。
似た旗を整理するときは、まず色の順番、次に形を確認すると見分ける手がかりが増えます。三つの長方形を描いて、「赤白」「赤白」「白赤」と声に出しながら色を塗ってみましょう。
たくさんの島の国と、海辺の小さな国
インドネシアは、ジャワ島やスマトラ島など、多くの島からなる国です。暮らしを知る手がかりの一つが、バティックという模様のある布。伝統的な染め方では、布にろうで線や点を描き、その部分に染料が入らないようにして模様をつくります。ふだんの服にも、お祝いの場にも使われる、生活と結びついた文化です。
一方、モナコは、フランスに隣接する地中海沿いの小さな国です。エルキュール港には船が集まり、海と街が近い風景を見られます。地図を拡大して港の形をたどると、島々が広がるインドネシアとは違う国土の姿がわかります。同じ赤白の旗でも、暮らしを取り囲む景色はずいぶん違うのですね。
親子で挑戦!見分けクイズ
Q1インドネシアとモナコの国旗は、上と下で何色が並びますか?
答えを見る
解説:色と順番は共通しています。
Q2比較図で高さを同じにしたとき、横幅が長いのはどちらですか?
答えを見る
解説:2:3は、4:5より横に長い形です。
Q3インドネシアの政府資料で、赤が表すと説明されているものは?
答えを見る
解説:白は清らかさを表すとされています。
Q4ポーランドの国旗で、上にあるのは赤と白のどちらですか?
答えを見る
解説:上が白、下が赤。インドネシアやモナコとは逆です。
まとめ:色が同じなら、形と歴史も見てみよう
インドネシアとモナコは、どちらも上が赤、下が白の旗です。比較図では縦横比を保ち、横幅の違いを見えるようにしています。
インドネシアの国旗カードとポーランドの国旗カードでも、上下の色を確かめてみましょう。似た国旗を調べると、形だけでなく、遠く離れた国の歴史にも出会えます。
