中学受験では「漢字を書く・読む」だけじゃない!知っておきたい漢字の成り立ち
中学受験の国語で問われることがある漢字の成り立ちを、象形文字・指事文字・会意文字・形声文字の4分類で整理します。親子で確認できるクイズと、漢字の成り立ちプリントへのリンクも紹介します。
「漢字は読めるし、書けるから大丈夫」
そう思っていても、中学受験の国語では、読み書きだけでなく「ことばの知識」が問われることがあります。
たとえば、漢字の成り立ち、熟語の構成、ことわざ・慣用句、四字熟語、同音異義語・同訓異字、敬語、文学作品と作者。こうした分野は、文章読解のようにその場で考える力も大切ですが、知っているかどうかがそのまま得点につながりやすいところでもあります。
今回は、その中でも「漢字の成り立ち」を見ていきましょう。
漢字は、もともと「絵」に近い形だった?
今では四角い形をした漢字ですが、古い時代の漢字には、ものの形を絵のように表したものがあります。中国の甲骨文字は約3000年前に使われていた古い文字として知られ、現代の漢字につながる文字の大切な資料です。
たとえば「山」は山の形、「木」は木の形、「日」は太陽の形をもとにした字として説明されることがあります。もちろん、現在の字形は長い時間をかけて変化しているので、今の形だけを見ても昔の絵がそのまま残っているわけではありません。
それでも、「昔の人は、ものの形や意味を手がかりにして文字を作っていった」と考えると、漢字はただ丸暗記するものではなく、意味をもった記号として見えてきます。
漢字の成り立ちでよく出る4つの分類
漢字の成り立ちは、伝統的には「六書(りくしょ)」という考え方で説明されます。六書には象形・指事・会意・形声・転注・仮借がありますが、小学生向けの学習や中学受験の入口では、まず次の4つを押さえると理解しやすくなります。
| 分類 | 考え方 | 例 |
|---|---|---|
| 象形文字 | ものの形をもとにした漢字 | 山・川・木・日・月・人・口 |
| 指事文字 | 形では表しにくい意味を、点や線などで示した漢字 | 上・下・本・末・一・二・三 |
| 会意文字 | 意味をもつ部分を組み合わせて、新しい意味を表す漢字 | 休・林・森・明・男 |
| 形声文字 | 意味を表す部分と、音を表す部分を組み合わせた漢字 | 海・湖・河・清・橋・銅 |
ただし、漢字の分類は辞典や研究上の立場によって揺れることがあります。小学生の学習では、細かな学説の違いを覚えるより、「形からできたのか」「意味を組み合わせたのか」「音の手がかりがあるのか」を見分けることを大切にしましょう。
1. 象形文字は「形」が手がかり
象形文字は、ものの形をもとにした漢字です。
山、川、木、日、月、人、口、目、耳、火、田、貝などが、学習でよく出る例です。
「山」は山の峰のような形、「川」は水が流れるすじのような形、「木」は幹と枝のような形をもとにした字として説明されます。絵から文字へ変わっていったと考えると、形と意味がつながりやすくなります。
注意したいのは、現在の漢字がそのまま絵に見えるとは限らないことです。昔の字形から何度も変化して、今の形になっています。家庭学習では、「この字は、もとは何を表そうとしたのかな」と会話のきっかけにするくらいがちょうどよいです。
2. 指事文字は「しるし」が手がかり
指事文字は、目に見える物の形だけでは表しにくい意味を、点や線などのしるしで表した漢字です。
上、下、本、末、一、二、三などが、学習でよく扱われます。
「上」は基準の線より上、「下」は基準の線より下を示す字として説明できます。「本」と「末」は見分けにくいですが、成り立ちを知ると整理しやすくなります。
- 本:木の根もとにしるしをつけた字
- 末:木の先の方にしるしをつけた字
「本」は根本、「末」は末端と結びつけると、意味から書き分けやすくなります。
3. 会意文字は「意味+意味」
会意文字は、意味をもつ部分を組み合わせて、新しい意味を表した漢字です。
休、林、森、明、男、岩、鳴などが、学習でよく出る例です。
たとえば「林」は木が2つ、「森」は木が3つあります。木が集まっている様子を、木の数を増やして表したと考えると、意味が見えやすくなります。
「明」は日と月を組み合わせた字として説明されます。日も月も光に関係するので、「明るい」という意味につながります。
「休」は「人が木にもたれて休む様子」としてよく紹介されます。ただし、漢字の成り立ちは字によって複数の説がある場合があります。中学受験の入口では、まずは「人+木で休む」と覚え、深追いしすぎないようにしましょう。
4. 形声文字は「意味+音」
形声文字は、意味を表す部分と、音を表す部分を組み合わせた漢字です。現代の漢字には形声文字が多く、学習漢字にもたくさん含まれます。
たとえば「湖」は、次のように見ることができます。
- さんずい:水に関係する意味の手がかり
- 胡:読み方の手がかり
「海」「河」「清」も、さんずいがあるので水に関係しそうだと予想できます。「橋」は木へんがあるので木に関係するもの、「銅」は金へんがあるので金属に関係するもの、と考えられます。
形声文字を学ぶときのポイントは、音を表す部分が現代の読みと完全に一致するとは限らないことです。長い歴史の中で読み方も変化しているため、「音の手がかりになることがある」くらいに考えると、無理なく使えます。
漢字は「意味」でつながっている
漢字は、一字ずつバラバラに覚えるだけでは大変です。
でも、部首や成り立ちに注目すると、「この字は水に関係しそう」「木へんだから植物や木製のものかな」「にんべんだから人の動きかな」と予想できるようになります。
もちろん、すべての漢字が部首だけで正確にわかるわけではありません。それでも、意味の手がかりを探す習慣は、初めて見る漢字や熟語に出会ったときの助けになります。
中学受験では、漢字の読み書きだけでなく、ことばの仕組みを問う問題が出ることがあります。成り立ちを知ることは、漢字そのものへの理解だけでなく、熟語や語彙を広げる土台にもなります。
クイズコーナー
最後に、成り立ちクイズで確認してみましょう。
Q1「山」は、漢字の成り立ちのどの種類にあたりますか?
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Q2「本」と「末」のうち、木の根もとにしるしをつけた漢字はどちらですか?
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Q3「林」や「森」は、漢字の成り立ちのどの種類にあたりますか?
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Q4「湖」のさんずいは、意味と音のどちらを表す手がかりですか?
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Q5意味を表す部分と音を表す部分を組み合わせた漢字は、どの種類にあたりますか?
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もっと練習したい場合は、BrainySprouts Prints の漢字の成り立ちクイズプリントも使えます。現在は小学校で習う漢字を学年の範囲ごとに扱える形で準備しています。
まとめ
漢字は「覚えるもの」と思われがちですが、成り立ちを知ると、意味のつながりが見えてきます。
「どうしてこの字になったんだろう?」
そんな視点で見てみると、普段使っている漢字にも新しい発見があります。象形・指事・会意・形声の4つを入り口に、部首や意味の手がかりを親子で探してみてください。
BrainySprouts Printsでは、漢字の成り立ちをはじめ、熟語の構成、ことわざ、四字熟語など、小学校の学習や中学受験にも役立つ「ことばの知識」を楽しく学べるプリントや記事を増やしていきます。
参考資料
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